概要#
柄本 佑(えもと たすく)は、日本の俳優である。映画、テレビドラマ、舞台など多岐にわたる分野で活動しており、その独特の存在感と演技力で高い評価を得ている。父親は俳優の柄本明であり、母親は女優の角替和枝、弟は俳優の柄本時生、妻は女優の安藤サクラという、俳優一家に育った [1]。
経歴#
柄本佑は、1986年12月16日に東京都で生まれた。高校在学中の2003年、映画『美しい夏キリシマ』のオーディションに合格し、主演で俳優デビューを果たした [2]。この作品で、第77回キネマ旬報ベスト・テン新人男優賞、第13回日本映画批評家大賞新人賞などを受賞し、その才能を早くから認められた。
デビュー後は、映画を中心に活動の幅を広げ、多くの監督作品に出演。特に若手監督の作品に積極的に参加し、インディーズ映画界でも存在感を示した。2008年には、映画『俺たちに明日はない』で映画初主演を務めている。
2010年代に入ると、テレビドラマへの出演も増加。NHKの連続テレビ小説や大河ドラマなど、国民的番組にも出演し、幅広い層からの認知度を高めた。2012年には、女優の安藤サクラと結婚 [3]。夫婦ともに俳優として活躍している。
2018年には、映画『きみの鳥はうたえる』、テレビドラマ『まんぷく』などでの演技が高く評価され、第92回キネマ旬報ベスト・テン主演男優賞、第73回毎日映画コンクール男優主演賞など、数々の映画賞を受賞した [4]。2020年には、映画『アルキメデスの大戦』で第43回日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞するなど、日本を代表する実力派俳優としての地位を確立している [5]。
演技スタイルと評価#
柄本佑の演技は、その自然体でありながらも内面に複雑な感情を宿した表現が特徴である。役柄に深く没入し、表面的な感情だけでなく、登場人物の葛藤や人間性を繊細に描き出すことに長けている [6]。特に、アウトサイダー的な役柄や、どこか影のある人物を演じる際にその真価を発揮すると評されることが多い。
また、特定の演技スタイルに固執せず、作品や監督の意図に合わせて柔軟にアプローチを変えることができる順応性も評価されている。コメディからシリアスなドラマ、時代劇まで、幅広いジャンルの作品で異なるキャラクターを演じ分け、その都度、観客に強い印象を残している。
共演者や監督からは、その真摯な役作りの姿勢と、現場での落ち着いた佇まいが高く評価されている。演技の幅広さと奥深さから、現在の日本映画界・テレビドラマ界において欠かせない存在の一人である [7]。
主な出演作品#
映画#
- 『美しい夏キリシマ』(2003年) - 主演・宮崎康平 役
- 『誰も知らない』(2004年) - 恭一 役
- 『俺たちに明日はない』(2008年) - 主演・カネダ 役
- 『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』(2010年) - 裕也 役
- 『苦役列車』(2012年) - 日下部 役
- 『百円の恋』(2014年) - 狩野祐介 役
- 『きみの鳥はうたえる』(2018年) - 主演・僕 役
- 『アンダーカレント』(2018年) - 菅野 役
- 『アルキメデスの大戦』(2019年) - 田中正二郎 役
- 『火口のふたり』(2019年) - 主演・賢治 役
- 『痛くない死に方』(2021年) - 主演・河田仁 役
- 『シン・仮面ライダー』(2023年) - 一文字隼人/仮面ライダー第2号 役
- 『せかいのおきく』(2023年) - 主演・中次 役
テレビドラマ#
- 『風のハルカ』(2005年、NHK) - 村岡佑介 役
- 『東京タワー 〜オカンとボクと、時々、オトン〜』(2007年、フジテレビ) - 平グリ 役
- 『モテキ』(2010年、テレビ東京) - 島田雄一 役
- 『おひさま』(2011年、NHK) - 須藤茂樹 役
- 『最高の離婚』(2013年、フジテレビ) - 諒 役
- 『天皇の料理番』(2015年、TBS) - 山上辰吉 役
- 『真田丸』(2016年、NHK) - 豊臣秀次 役
- 『まんぷく』(2018年 - 2019年、NHK) - 世良勝夫 役
- 『知らなくていいコト』(2020年、日本テレビ) - 尾高由一郎 役
- 『岸辺露伴は動かない』(2020年 - 、NHK) - 泉京香の担当編集者 役
- 『光る君へ』(2024年、NHK) - 藤原道長 役
受賞歴#
- 2003年 第77回キネマ旬報ベスト・テン 新人男優賞(『美しい夏キリシマ』)
- 2003年 第13回日本映画批評家大賞 新人賞(『美しい夏キリシマ』)
- 2018年 第92回キネマ旬報ベスト・テン 主演男優賞(『きみの鳥はうたえる』、『素敵なダイナマイトスキャンダル』他)
- 2018年 第73回毎日映画コンクール 男優主演賞(『きみの鳥はうたえる』、『素敵なダイナマイトスキャンダル』他)
- 2019年 第43回日本アカデミー賞 最優秀助演男優賞(『アルキメデスの大戦』)
- 2019年 第41回ヨコハマ映画祭 主演男優賞(『火口のふたり』他)
- 2023年 第97回キネマ旬報ベスト・テン 主演男優賞(『せかいのおきく』他)
脚注
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